2022年6月議会で一般質問した内容になります。
目次
1.学校給食における食物アレルギー等の対応について
学校給食における食物アレルギー等をもつ児童・生徒に対する対応について伺います。
小学校・中学校では、「食べられないものが数品でもあると弁当を持参」と聞いています。
食育(皆で食べる楽しさ)の観点からも保護者の負担を減らすためにも、アレルギー品目の含まれた献立ではない日は、是非、学校給食を食べさせてあげたいと思うところです。
国や県の指針と、一戸町の現況(対象人数・個別の対応等)についてお尋ねします。
教育町からの答弁
ただ今の、山舘 章子 議員のご質問にお答えいたします。
まずは、令和4年度のアレルギー疾患を持つ児童生徒の現状ですが、町内全児童生徒632名中、食物アレルギーを有するのは27名で、うち給食対応が20名、弁当対応が7名となっております。
教育委員会では、アレルギー疾患の児童生徒が楽しく安全な給食時間を過ごせるよう、医師の診断と指示に基づく給食の提供を原則としており、対応の決定については、「アレルギー疾患対策基本法」及び「岩手県アレルギー疾患対応指針」により策定した「一戸町アレルギー疾患対応指針」に基づいて行っているところでございます。
具体的な対応基準は3項目あり、①食物アレルギーと医師から診断されていること。②食育センターでの調理対応が可能であること。③年に1回、医師が診断した管理指導表を提出するとともに面談を行うこと。としており、毎年10月から2月にかけてアレルギー疾患児童生徒の把握と面談を行い、1月から3月にかけて個別支援プランを作成し、次年度に向けた準備をしております。
対応段階は4段階あり、①自己管理対応、②原因となる食品を除く「除去食対応」、③例えば原因となる食品が魚であれば、それを肉に置き換えるというような「代替食対応」の3段階については給食を提供しますが、原因食物が多岐にわたる場合や極めて微量でもアレルギー反応が誘発される可能性があると診断された児童生徒については、安全な給食提供が困難であることから、やむなく第4段階の④弁当対応となっているところでございます。
議員ご指摘の食育の観点から、みんなで食べる楽しさを共有することについては我々も同感であり、可能な限り全ての児童生徒へ給食を提供したいという思いでありますが、原因となる食品が多品目にわたるため、それらの品目を全て除いた形で献立を作成することは現実的に不可能でありますし、学校給食におけるアレルギー対応で最も優先するべき事項は児童生徒の「命の安全」であります。対象の児童生徒には、アナフィラキシー症状が現れたり、エピペン(アドレナリン自己注射薬)を所持する児童生徒もおりますので、「命の安全」を最優先した決定であることをご理解いただきたと思います。
学校では、アレルギーのない児童生徒が食物アレルギーを理解することも食育と捉え、アレルギー疾患の児童生徒への思いやりを持って共に給食時間や学校生活を楽しく送れるよう指導を行っております。
教育委員会としては、年々食物アレルギーが多岐にわたってきている状況を鑑み、今後においても、アレルギー疾患の児童生徒の把握、アレルギーに関する相談体制の整備、消防署との連携、研修会の実施等、アレルギー疾患の児童生徒に対する取組を強化してまいります。
再質問内容&答弁
<教育部長答弁>
前年度と変更がない場合は、保護者と養護教諭とで面談を行います。新しくアレルギー品目が増えた場合は、保護者・養護教諭に栄養教諭も加わります。アレルギー指針の説明が必要な場合は、更に教育委員会が加わります。
おわりに
教育長答弁の後に私がコメントした内容を紹介させていただきます。
<学校給食における食物アレルギー等の対応について>
食育センターへは何回か視察に行かせていただき、子供たちのために心を込めて地産地消の給食を提供してくださっているのは既に存じ上げております。
また、アレルギーのない児童生徒が食物アレルギーを理解することも食育と捉え、アレルギー児童生徒への思いやりを育めるような食育指導を行われていることは、とても良いことだと思います。
今後も本人や保護者の気持ちに寄り添いながら、引き続き、アレルギーを持つ児童・生徒へも最大限の配慮をお願いいたします。